化膿性汗腺炎は感染症ではなく、不衛生が原因の病気でもありませんが、
症状が皮膚の表面に起こることから、快適に過ごすために日常的に工夫できることがあります。
化膿性汗腺炎は肥満と関連し、肥満の程度と重症度にも関連するという海外の報告もあるので、もし、肥満であれば、減量を心がけましょう。
Zouboulis CC, et al. J Eur Acar Dermatol Venere 2015; 29: 619-644-
喫煙は化膿性汗腺炎を悪化させる要因と考えられています。もし喫煙の習慣があれば、禁煙しましょう。喫煙は、化膿性汗腺炎だけでなく、健康全般に有害です。
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化膿性汗腺炎は、不衛生が原因の病気ではありません。しかし、化膿性汗腺炎を発症している場合には、二次感染を防ぐために、シャワーや入浴で清潔を保つことが重要です。香料や他の刺激物が少ないボディソープで、手の平でやさしく洗ってください。
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肌への刺激を少なくしたほうが患部にも、 痛 み に も 良 い の で 、ゆ っ た り サ イ ズ の 綿 素 材の肌着と洋服がおすすめです。こまめに洗濯して、清潔なものを着用しま しょう。
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おできがある箇所のムダ毛の処理に、カミソリを使用するのは控え、電気シェーバーやハサミで短くカットするようにしましょう。また、医療機関で脱毛レーザーの処置を受けるのも一つの方法です。
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ガーゼなどの皮膚保護材(ドレッシング)は、患部の症状により、最適なものが異なります。誤った種類のドレッシングを用いると、返って悪化させることもあり得るので、自己判断で選択せずに、医師に相談してください。
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患者さんの中には、気分的に落ち込んだり、ふさぎ込んだりする人もいますが、そんな時は、自分ひとりで悩みを抱え込まず、遠慮せずに医師にありのままの気持ちを打ち明けてみましょう。
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監修
日本大学総合科学研究所 教授(研究所)照井 正 先生
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国家公務員共済組合連合会 虎の門病院 皮膚科部長 林 伸和 先生